ぼくが映画祭に関わっている理由。

quです。

映画祭はとうとう明日です!どきどき

毎年毎年、映画祭の開催に向けて動いているこの時期には、肉体面でも、精神面でも、かなりの消耗をしています。特に、副実行委員長という肩書を背負っているからには、尚更です。

「広報は充分に行き渡っただろうか?」「お客さんはたくさん入ってくれるだろうか?」「準備物に不足はないだろうか?」「スタッフ間の情報の共有はできているだろうか?」

ぐるぐる考え始めると、大変です。

それでも、自分の持ち場を再確認して、考えつくことはできるだけ、やる。よっぽど重要なことじゃない限り、少々の不安は気にしない。そう心がけながらも、どこかではやはり、ずっと気にかけている。

ほんとにもうね、大変。

ラジオの収録は無事終了。

しかし、10分という短時間では、映画祭をやる動機の部分を掘り下げられなくて、ちょっと反省。致し方ないとは言え、反省。

そういうわけで、ここにつらつらと書いてみる。

「quさんは、なんで映画祭に関わっているの?」

そう問われたら、ひとことで答えることなんてできません。

委員長との縁は確かに大きいけど、あえて地方でやる意義というものに賛同しているところもあって。自分の経験値を積む上でも、イベントの裏方を担当するという経験は単純に興味深いし、普段出会えないような人たちと交流できることも、魅力のひとつではあります。

大げさに言うと、セクシュアルマイノリティ全体の未来をより良いものにしたいという気持ちもあるし、それはそのまま、自分のためにもなると信じてます。

それから、映画業界への恩返しというのもあるかもしれません。

自分がゲイであることにまだ揺れていた10代。ぼくは同性愛がテーマに扱われた映画をたくさん観ました。誰にも相談できない自分のセクシュアリティを、他の何かから肯定されたかったのかもしれません。

ネガティヴな作品もたくさんあったけど、それ以上に、素敵な作品もたくさんありました。

「モーリス」「きらきらひかる」「渚のシンドバッド」「カミング・アウト」「ハッシュ!「同級生」

それらは今でも、時々、観返してしまうくらいです。

今回の映画祭で上映する「初戀/Hatsu-koi」は、昨年12月にあった岡山の上映会で初めて観ました。

http://www.shiroari.com/habakari/hatsukoi.html

100分にも満たない上映時間のうちに、いったい何度泣いてしまったことか……

そこで描かれていたのは、ものすごくリアルな当事者の話。妄想や欲望と、理想や希望。苦悩に、勇気に、家族に、恋。

もしこれを10代の頃に観ていたなら、どんなに救われただろう。

先に挙げたラインナップの最後に、この作品が加わったのは言うまでもありません。

スタッフ日記では、すっかり書くタイミングを逃していたのですが、「初戀/Hatsu-koi」の上映前には、今泉浩一監督による舞台挨拶があります。ごく短い時間ではありますが、どんなお話しが飛び出すでしょうか。お楽しみに。(17:30から予定しています。)

また、「初戀/Hatsu-koi」で音楽を担当した“PEixe-eletrico”こと岩佐浩樹さんと、出演者のひとりの方も(プライヴェートなので秘密)ご来場される予定なのだそうです。

それからそれから。物販の方では「初戀/Hatsu-koi」のサウンドトラックCDも販売されます。エレクトロニカの印象的な音楽は、ぼくもずっと気になっていたところです。もちろん、即買い、でしょう。

オープニングでは、岡山・広島を拠点におき、中国地方各地のゲイによって結成されたダンスサークル「エアロモモ」によるダンスアトラクションもあります。(11:00からの予定。)
こちらもぜひ、お楽しみに。

当日、音響担当のぼくは、今日これから、リハーサルがあります。1日の流れを、照明担当のxiumeiさんや、ナレーション担当のANNRIさんとともに、確認する作業です。

夕方からは会場の設営と、スタッフのためのプチ上映会もやります。

さあて、これからが本番。がんばっていきまーす!